40代男性が情報工学学士を取りたいがために勉強をする記録

プログラムを書かなくなって長い40代のITエンジニアが情報工学を取得したいがために勉強をする記録を書いていきます。

改めて、情報工学学士取得を目指すきっかけの話

  きっかけはキカガクでした。

www.kikagaku.ai

  2021年1月。会社がフルリモートに舵を切り、通勤時間が無くなったこともあり、使える時間が増えました。もともと機械学習には興味があったものの、学ぶきっかけを掴めていなかった私にとって、ちょうど良いサイトだと感じられました。そこでまずは、無料の「脱ブラックボックスコース」を受講することにしました。

 

  ボコボコに打ちのめされました。

  もともとド文系で、数学は数2・数Bまでしか学習しておらず、しかも苦手で避けていたので、微積分は微分算出の公式以外何も覚えていませんでした。線形代数学に必要な行列に至っては、数3数Cの範囲だったため、一切知識がありません。キカガクの最初のSTEP「数学の基礎」で、ここまで苦しむとは思いませんでした。「全くわからない」というよりは、「いまいちピンとこない、腑に落ちない」と書いたほうが正確かもしれません。Pythonでプログラムを書いても、「きちんと納得して理解している、地に足がついた理解になっている」とは思えませんでした。

 

そんな中、あるブログを見つけました。

wbspry.hatenablog.com

  私はパパではありませんが、ド文系のエンジニアとしてずっとやっていたこと、情報工学へのくすぶりに共感しました。特に強く惹かれたのは以下の段です。

で、自分も独学で…!って思うじゃないですか。 ある程度はできると思います。 でも体系的にざっと幹を通すっていうのがなかなか大変です。 また、一通り独学したとして、それを証明するものがない。 証明できなくても悪くはないですが、証明できるのであればできた方がいいですよね。 これが「大学で」やりたい理由です。 

 

  私は大学卒業後、IT業界に何の知識もなく入りました。生き残るために何が必要になるのか正確にわからないながらも、必死で2種(基本情報技術者)やソフトウェア開発技術者試験(応用情報技術士試験)などの資格を取ってきました。「資格は役に立たない」と言われることも少なくありませんが、少なくともテクニカルエンジニア(データベース)までの知識は、今の仕事にバッチリはまっており、大変役に立っています。正確に書くと、

  • 課題への解決へのアプローチを考える際、前提となる知識やプロセスが身についているので考えやすい
  • ある概念が現れた時の理解の補助線になる

  ことが特に役に立っています。

 

  本日誕生日を迎え、43歳になりました。すでに第一線でバリバリ働いているエンジニアよりも、管理職・マネジメント業務にシフトしている人のほうが明らかに多いです。私自身は、(マネジメント業務はある程度やっていますが)管理職でないこともあり、どのようなことを今後やっていくのか、遅かれ早かれ(むしろ、すでに?)問われる立場です。

  どちらかと言えば、私は技術をベースにして仕事をしてきました。しかし、機械学習については学ぼうとしたものの、壁にぶち当たってしまいました。もし今後機械学習を理解できたとしても、さらに近い将来にやってくるであろう、新しい技術についてキャッチアップできるだろうか。

 

  おそらく今後何か新しい技術が現れたとして、私自身がその技術を深く理解し第一線でバリバリ活躍するという場面は、今後は現れないのでしょう。しかし、これまでずっと技術をベースに仕事をしてきた人間として、「これから出てくる技術が全くわからないから諦めて別の道を行く」という選択は、どうしても取る気になれませんでした。別の道を行くにしても、「技術が全くわからないから」という理由で向かいたくはありませんでした。

  しかしそうは言っても、いま機械学習がわかっていないことを考えるに、今後も「新しく出てきた技術がさっぱりわからない」という状況に陥る可能性は少なくないでしょう。そして、そうなる理由は、なんとなく察しがついています。コンピューターサイエンスについてのベースとなる知識や、コンピューターサイエンスの元となる数学についての理解が不十分だからです。

 

  だとしたら、そこを手当するしかない。

 

  僕は放送大学で学ぶことを決めました。状況的にも、リモートワークができて勉強時間を確保しやすくなっている今は間違いなくチャンスです。当座の目標は機械学習の理解ですが、それ以外にもデータベースについてのベースとなる知識や自然言語処理・統計解析など、ベースとして身につけたい知識は少なくありません。

  どうせ今後も、諦めがつけられずに勉強するのです。それであれば、中途半端な状態で終わらせられないように追い込んだ上で、きちんと勉強して、情報工学の資格を取った方が良い。そう考えました。

 

  要するに、ただ意地を張っただけです。別の道へ行く可能性が高いのであれば、さっさと別の道を探して底を目指したほうが効率的なのかもしれません。ですが、情報工学を目指す中で身につけた知識で見る世界はどんな世界なのか、どうしても好奇心が抑えられませんでした。

 

  そういうわけで、今私は放送大学で学んでいます。微積分や線形代数学など、想像以上に苦しんでいます。ああ、高校自体の理系コースはこういう科目を苦しみながら学んでいたのだなあとため息を付きながら学んでいます。せめて、今までとは違う世界が見られますようにと祈りながら。

 

  以上、発端の話でした。

  要するにお気持ち表明ですが、こういうお気持ちを表明しておくのは大事ですね。自分の原点を改めて整理できた気分です。